ホームページ バックナンバー |
令和4年9月14日(水)管理事務所 席題 月 |
秋桜何処の家も明るうす 子規忌来る俳界の裾野歩きけり 十六夜や庭のすみずみ照らしけり ひとり居のひとりのごはんとろろ汁 |
柴山つぐ子 |
老ひて尚子に従はずとろろ汁 吾亦紅山の陽朝のテラス席 秋夕焼灯台の灯回り出す |
小林 好子 |
母の齢今朝こえたるよわれもこう 諍ひの夫に言ひ負けちちろ虫 吾妻線の此処は終の地葛の花 |
佐藤 栄子 |
高原の風立ちやすし吾亦紅 蟋蟀や荒れし社の力石 山すでに秋の月のあかあかと |
山﨑ちづ子 |
あきらめず続けよ俳句とろろ汁 布で編む草履鮮やか秋祭 月見れば風の冷えきし夜半かな |
佐藤かずえ |
すり鉢の目はまるくなりとろろ汁 木道は一方通行草紅葉 一村を見渡す峠月光る |
北川 京子 |
退院の吾家コスモス花ざかり 秋茄子を嫁が最初につまみ食ひ 満月を望みて今夜雨の中 |
黒岩伊知朗 |
上州の産は濃き味とろろ汁 寄り合ひの帰りは夜道ちちろちろ 風わたる木道一周われもこう |
黒岩 清子 |
|
|
錦秋や音の優しき車椅子 登山道登りきりて吾亦紅 大浅間木々の翳りや秋落暉 |
佐々木終吉 |
木道の濃き竜胆に足延ばす 拝殿の一心に祈る秋高し |
佐藤さゆり |
蟋蟀や納屋に入りて合唱す 姉の顔見つつ御代りとろろ汁 草原に吾も居るよと吾亦紅 |
白石 欽二 |
母作る葱が多めのとろろ汁 こほろぎが留守の山家を守る神 切り傷に母の口癖吾亦紅 |
武井 康弘 |
稲穂垂る半出来と云ふ山里に 嬬恋村の丘の夕日や吾亦紅 浅間晴れ嬬恋村の風九月 もう一度無月の空を仰ぎけり |
中島みつる |
|
|
すり鉢を押へる兄弟とろろ汁 吾亦紅賽銭の音観音堂 並びをる玉菜の雫煌めけり |
山﨑 伸次 |
朝顔やクラスで競ふ観察記 橋脚の根にひつそりと月見草 迎火のなすやきゆうりの精霊馬 |
横沢 宇内 |
★今月の句会は秋に入り、一か月の休みの後に行いました。会員の皆の句も味覚の秋を詠っていました。 来月は吟行です。また頑張りましょう。(伊知朗) ★十月の句会 十月十二日(水) 八ツ場ダム吟行 雨天決行 午前九時 管理事務所集合 乗り合わせで八ツ場ダムまで移動 吾妻渓谷・ダム周辺散策 歩きやすい服装・靴 詳細は当日の朝説明します 句会は管理事務所で一時頃より行います ★あらかると 今月の句会で特に印象深かった句は? ちづ子 熟れ通草両手にほらと山男(みつる) ・かずえ もう一度無月の空を仰ぎけり(みつる) 白石 とろろ汁八ツ場湖底となりし茶屋(みつる) ・清子 母の齢今朝こえたるよわれもこう(栄子) 京子 寄り合ひの帰りは夜道ちちろちろ(清子) ・伊知朗 草原に吾も居るよと吾亦紅(白石) 宇内 吾亦紅山の陽朝のテラス席(好子) ・武井 蟋蟀や納屋に入りて合唱す(白石) みつる 子規忌来る俳界の裾野歩きけり(つぐ子) 吾妻線の此処は終の地葛の花(栄子) △老いたから遊ばなくなるのではない 遊ばないから老いるのだ。 △愛情はケチってはいけない 元手は使うことによって取り戻せる。 △目の前の一人一人を大切に。 △艱難汝を玉にす 苦しまなかった人は進まない 苦しみながら私達を成長させる。 △一流を知らなければ一流になれない。 ★読書の秋 実りの秋 食欲の秋 美しい秋 俳句の種が押し寄せています。ご健吟を祈ります。 |