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第二百二十一回銀漢北軽井沢句会会報 令和五年六月十四日(水)高尾山吟行 |
いざ高尾山合図の法螺も梅雨音色 青田風おだやかさうやバスの旅 天下一の馳走頂く梅雨の昼 水羊羹黒みつ味に親しめる |
柴山つぐ子 |
老鶯や高尾の山を知りつくし 沙羅の花雨の小径をゆずり合ふ どくだみの一群に風行き渡る 釣鐘草二つ三つとご朱印所 |
山﨑ちづ子 |
耕人に夏うぐいすの近く啼く 青梅を落ちし日の色籠に満つ 若竹の節目ひときは鮮やかに |
小林 好子 |
磊落の合掌造り苔清水 出迎へは法螺の音色や七変化 黒南風や仏舎利塔の天を突く 梅雨晴間苦ぬけの門をくぐりけり |
佐藤 栄子 |
雨雫枇杷は豊かに実りけり 荒あらし白波立つる梅雨の川 法螺貝の木霊呼ぶかに高尾山 実桜の転がり来るや薬王院 |
佐藤かずえ |
野蒜食むシャキシャキ歯音ありがたし 紫陽花へ清めるごとく酸性雨 母の煎ず祖母の土瓶のどくだみ茶 |
岡田 久男 |
山法師谷間に花の浮かびけり 老鶯に負けじと鳴くや吾がインコ 苦ぬけの門くぐれば森は緑なり 玻璃の皿山に盛りたるさくらんぼ |
北川 京子 |
異常なし医師の一声五月晴 紫陽花や一期一会の山の宿 梅雨晴間単線で行く母の里 |
黒岩伊知朗 |
隠れ家の水のせせらぎ夏料理 堕栗花雨烏天狗の鼻の先 開運の蛸杉祀る山法師 擬宝珠の幼の頃の婆の汁 |
黒岩 清子 |
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木洩れ日の白秋歌碑や夏に入る 杉木立法螺貝の音夏来る 万緑や一〇八段目喜寿の空 小満や天狗風呼ぶ薬王院 |
佐々木終吉 |
懐かしき駄菓子手に取る梅雨晴間 ゆりかごの子育て出番夏に入る |
佐藤さゆり |
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コース料理最後の締めは水羊羹 高尾山白い花咲く山法師 栗の花吾妻川沿ひおじぎする |
武井 康弘 |
鎌倉や切り通し抜け夏の海 夏の夜や蚕桑食む音に目覚め |
中島みつる |
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青葉木菟煩悩踏みて男坂 滴りの天狗信仰高尾山 夏籠や父のかたみの文机 高尾山アサギマダラの吟行会 |
横沢 宇内 |
★六月十四日、東京八王子の高尾山吟行へ行ってきました。天気が心配でしたが、ケーブルカーで乗り継ぎ頂上まで行くことができました。やっぱり吟行は良いですね。 法螺の音色、紫陽花、沢山の花々、夏鳥の声、せせらぎの音、全てが俳句になっています。 お昼のうかい鳥山では天下一の料理を堪能しました。 和気あいあいと笑い声の絶えない吟行となりました。(ちづ子) ★七月の句会 七月十二日(水)一時より 兼題 雲の峰 密豆 花火 |