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第226回 北軽井沢句会  (2023/12/13)

  
第二百二十六回銀漢北軽井沢句会会報

令和五年十二月十三日(水)管理事務所




photo by  Udai




photo by  Udai




 先生の三杯ぶりや粕の汁
         
 おだやかに師走ひと日を過ごしけり

 粕汁に焼鮭入れてあつあつに

 ことのほか粕汁好きの主宰かな









柴山つぐ子

 十二月浅間嶺の雲走り出す

 冬日和つかめさうなる鳥の声

 粕汁を食べさせたきと母恋ふ日







山﨑ちづ子
 気負へども急がず焦らず十二月
          
 又一つ年を重ねん虎落笛

 晩秋の海風受くる犬の胸




   
小林 好子
 
 朴落葉山家の庭の一葉かな

 山畑の何焚く煙か十二月

 粕汁や玻璃戸くもらせ集ふ客

     


 
佐藤 栄子
 一茶忌のかばんに詰むる旅の服

 良き夢を見たしと抱く湯婆かな

 寄り添ふる猫に誘はれ日向ぼこ






佐藤かずえ

 拳して病抜け約す花八つ手
                     

 粕汁や訛とがめる者も居ず

 湯たんぽや夜明けの刻に抱き直す






 

岡田 久男
 オルガンの和音高らかクリスマス

 粕汁の沸点きつと百三度

 うかつにも朝起きぬれば十二月



 
北川 京子
 
 
 朴落葉浅間山遠見のそば処

 湯たんぽや八十年の遺物かな

 夕食に粕汁を添へ山の宿







黒岩伊知朗
 冬晴れの浅間山は四方を従へて

 差し色の緑静かに山眠る

 家中の湯婆に湯注ぐ母のあり






黒岩 清子
 
 警策の音響きをり息白し

 粕汁や地産地消の嬬恋路

 湯たんぽやブリキの波や音微か






佐々木終吉 
 

 お日様の陰から陽の冬至かな

 湯たんぽや足でまさぐる床の外

 暗き道薄氷踏みて足濡らす    






白石 欽二
 粕汁は母が十八番の料理なり

 十二月掃除を特に念入りに

 平林寺日の当たるのみ欅枯る

 




武井 康弘 
 一人居の山家素通る隙間風

 初冠雪の浅間真向ひ喫茶店

 愛妻の丘の夫婦や小六月
 





中島みつる
 風呂敷に包む感謝や年の暮

 冬の雨耳元に置く深夜便

 茜雲雪の浅間山も染めにけり  





山﨑 伸次
 
 
 夜の森星は瞬き山眠る

 独り居の背中丸めて玉子酒

 噴煙の白き浅間嶺大根引




横沢 宇内
    




★納めの句会となりました。柴山さんから楽しくなければ俳句じゃない、楽しい俳句を作りましょうと一言ありました。ひたすら、ご健吟を。
 来年一月から 事務長 佐藤 栄子さん
        会計  北川 京子さん になります。よろしくお願いいたします。 (山﨑ちづ子)
              
★一月の句会   一月十三日(水)管理事務所
          兼題 は自由
          詳細は追って連絡します。

★一月の句会に、年会費一万円
        句会報を送る封筒(切手添付)一年分 もお願いします。


 早いもので、一年が終わろうとしています。色々とありましたが、皆様のおかげで今年も治めることができました。来る年もよろしくお願い致します。







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