へ
ホームページ バックナンバー |
第二百二十九回銀漢北軽井沢句会会報 令和六年三月十三日(水)管理事務所 |
彼岸会や言ふ事ひとつありがたう 妹の病の報せ蜆汁 潮風の吹きぬく館花ミモザ |
柴山つぐ子 |
日の光吸ひ込んでゐる春の雪山 カーナビに逆らひもして梅見かな 蜆汁白き旨みを啜り込む |
山﨑ちづ子 |
零れ餌に群がる雀水温む 春の雪小犬の背に消えにけり 水温む肥料配布の予定表 |
佐藤 栄子 |
まんさくや野辺の光をからめとり おだやかなダム湖の水面木の芽晴 抱き上ぐる猫の足より春の泥 |
佐藤かずえ |
知恵の輪の解けぬままなる遅日かな 音たてて老ふたり居の蜆汁 やや熱く早出の朝の蜆汁 |
岡田 久男 |
大粒の蜆の汁や神の膳 ラーメンに味噌ととんこつ春の雪 宍道湖に日の沈みけり蜆汁 |
北川 京子 |
蜆汁解毒効果迎へ酒 春の夜は逢ひたき方に逢ひにゆく |
黒岩あやめ |
草萌えや子等はずみゆく通学路 雪解風六文銭の旗に風 吊し雛風の素通る山の駅 |
黒岩伊知朗 |
|
|
お供への今朝の茶柱水温む 雪解水岩肌伝ひ迷宮へ 蜆汁砂吐ききらぬ粒のあり |
黒岩 清子 |
水温む旅立ちの空嬬恋路 ふらここや空を切り取り子等の声 故郷の海なき空や蜆汁 |
佐々木終吉 |
仲春のダム湖の線路甦る 菜の花の彩り良ひはちらしずし |
佐藤さゆり |
念願の卒業証書苦学生二 蜆汁採れた沼地や思い出し \ |
白石 欽二 |
啓蟄や待ちわびたかと土遊び 宍道湖の漁の夕餉は蜆汁 |
武井 康弘 |
山葵田や浄蓮の滝引き入りて 春耕や浅間を指呼に開拓地 踊り子も越へし峠や草萌ゆる |
中島みつる |
きらきらと音無川の水温む ひとつづつ頂く命蜆汁 |
山﨑 伸次 |
|
|
浅間嶺も一雨ごとに山笑ふ 信玄公能の舞台を春の風 浅間嶺をすつぽり包む春の雪 |
横沢 宇内 |
★句の中で仮名遣い、季重なりなどの意見が活発に出されました。間違いをそのままにしないで、辞書・歳時記をもう一度引いて見直しましょう。(山﨑ちづ子) ★四月の句会 四月十日(水)管理事務所 午後一時 兼題 桜 巣箱 草餅 当季雑詠 席題(当日)一句 の合計五句です。 周りは雪だらけ。でも春はそこまで来ています。句材はいっぱいありますので多作 |