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第二百八回銀漢北軽井沢句会会報 令和四年四月十三日(水) 虚子庵周辺、懐古園吟行 |
咲くを待つ牡丹の蕾ふくぶくし 芹青む水車場あとや散歩みち たおやかな虚子の筆跡風光る 草笛で聴く藤村歌碑や花の昼 |
柴山つぐ子 |
≪欠席投句≫ 薄雲の消えたる空や夕桜 芽柳や源氏平家の池静か 鎌倉を巡り大仏春のバス 恙なき歩巾や杜の巣立鳥 |
小林 好子 |
粗壁の虚子旧居や春惜しむ 俳小屋のガラスの歪み春の昼 行く春や藤村の詩諳んじる 懐古園漫ろ歩きの夏帽子 |
佐藤 栄子 |
≪欠席投句≫ やはらかに空近づけり芽吹きかな 百千鳥小諸城址を囲みけり 木々の芽の紅くとんがり傾けり |
山﨑ちづ子 |
虚子旧居牡丹の蕾太りをり えんま様祀るお堂や春の昼 やはらかく揺るる牡丹の蕾かな 展望の木椅子の日影目借時 |
佐藤かずえ |
≪欠席投句≫ 鈴尾まだ戻らぬ村社笹子鳴く 両の掌に包まれ生るるチューリップ 膏薬の効きめ不確か花曇り |
岡田 久男 |
人は皆ゆるり歩みぬ春の昼 うぐいすの鳴きて迎へる水車場 白壁に枝垂れ桜の影濃かり |
北川 京子 |
土壁の裏木戸ごしの糸桜 春暑し日影をさがし虚子の句碑 馬場みちの桜トンネル風そよと 糸桜千曲川の風やそよとふき |
黒岩伊知朗 |
虚子庵の苔むす瓦桜舞ふ 上信道上り下りも花ざかり 緑なす千曲川の流れ花がすみ 春風にひひの叫びやかなしけれ |
黒岩 清子 |
虚子庵や旧さの中に春日射す 春の日をあびる小諸は静かなり |
佐藤洋一郎 |
≪欠席投句≫ 新作や並ぶパン屋の花明り パンの香や溢る工房麦の秋 狛犬の合はぬ阿吽や風光る |
佐々木終吉 |
≪欠席投句≫ 雪解けの水蒸気上げ道流る ふき味噌の見やう見まねの母の味 |
佐藤さゆり |
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黄水仙おじぎしてゐる虚子旧居 枝垂梅ゆるりゆるりと風を受け 雪残る二の丸跡の野面積み |
武井 康弘 |
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≪欠席投句≫ 入学の写りし孫は大人びて 侵攻の焦げし傷痕春おもし |
山﨑 伸次 |
水車場の鶯鳴くや虚子の道 板壁に蔦からまりて虚子の家 虚子庵の小川の流れを花筏 |
横沢 宇内 |
★吟行に参加して 四月十三日北軽句会の小諸での吟行。八時半浅間土地別荘管理会社の駐車場、十余人の会員が二台の車で出発。快晴に恵まれ、気分壮快。十時過ぎ、高浜虚子旧居に到着。この界隈を散策し、いよいよ目的地懐古園。入園後、すぐ昼食、昼食後各自園内を散策、句作りに。桜の木の下に集い、柴山先生を囲んでの句会。和気あいあいのうちに終了。帰途小雨に降られたが無事、帰宅。最後になりましたが、ありがとう。 (佐藤 洋一郎) まだ雪の残る嬬恋から、浅間山の向こう側小諸へ。そこは春爛漫。幹事としては、色々至らない所がありましたが、皆さまのご協力のおかげもあり、楽しい一日を過ごすことが出来ました。ありがとう。(北川京子) ★伊那男先生より またまたコロナ蔓延、天地地変と暗いニュースがありますが俳句にかかわる一時は心穏やかに過ごしたいものです。自然を畏れつつ自然に親しむ、そんな日々にしたいものです。 ★五月の句会 五月十一日(水) 小野寺清人様のご好意にてバーベキュー句会を致します。詳細は追ってご連絡致します。 ★春らんまんの虚子旧居、散歩みち、懐古園など吟行。はなの下、足取りも軽く、当地の遅い春を満喫しました。 2022.4.15 つ |