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2009年 第70回 北軽井沢句会 戻る



■動画へリンクします(4分)
BGMは「トゥラバ・アゲイン」



第70回北軽句会 平成21年7月8日(2009年)

 和食ダイニング・玉船

兼題   おとし文  滴る キャベツ



オトシブミと開いた状態2009/07/08撮影


オトシブミと虫と


語は「落し文」、夏。おそらく歳時記を読むことがなければ、出会うことのなかった名前でした。昆虫のことです。オトシブミ科というものがあるということで、辞書を調べると、「クヌギ・などの葉を巻いて巻物の書状に似た巣を作り、卵を産みつけ,その後、切って地上に落とす」とあります。なんとも風流な名前です・・ネ。

むろん虫にとっては、「落し文」だのなんだのという理屈は関係ないのですが、卵を葉に巻くという行為は、自分の子を守ろうとする本能に支えられてのものであり、その名に負けぬ深い思いを、感じることが出来ます。巻いた葉に文字は書かれていなくても、その行為には、親の切なる願いが込められていることは間違いがありません。






■もう少し・・・・

全ての種が若葉を切って揺籃を作るのですが,葉の切り方は種によって特徴があります.一部の種は揺籃を切り落として「おとしぶみ」にします.利用する葉は種毎に決まっていますが,時期や地域によって巻く葉が異なることもあります.数十種の葉を利用するものから,数種の葉しか巻かないものまでいます.このような食性の違いはどのようにして生じてきたのでしょうか

幼虫は揺籃の内部を食べて成長し,3齢で成熟します.幼虫の成育中に中の様子を観察しようと揺籃に小さな穴をあけると,幼虫は糞でふさいでしまいます.
やがて幼虫は揺籃の中で蛹となり,そして羽化します.羽化後完全に体が固まるまで数日揺籃の中で過ごし,揺籃に小さな穴をあけ脱出します.
新成虫はしばらく葉を食べてから(後食といいます)越冬態勢に入ります.後食する植物は必ずしも揺籃を作るものとは限りません.後食する期間は種によって,またおそらくは個体によってまちまちです.羽化後ほとんど後食せずに越冬態勢に入ってしまうのもあれば,秋になるまで1月以上も見られる種もあります.


昆虫綱甲虫目オトシブミ科Attelabidaeの昆虫の総称。この類は木の葉を巻いて産卵する習性をもち、ゾウムシ科に近縁で、オトシブミ亜科とチョッキリゾウムシ亜科に大別され、前者は約30種、後者は約60種が日本に分布する。オトシブミ類は新緑のころ盛んに葉を巻く。若葉の上に飛来した雌は主葉脈や葉縁を歩きながら葉の大きさを測り、先から一定の距離のところに切り目を入れる。切られた葉はだらりとぶら下がり、やがてしおれてくるが、雌はこの葉を二つに折り畳んで先から巻き上げる。2回転ほど巻いたころ、これに穴をあけて卵を産み込む。口と脚(あし)を巧みに使いながら円筒状の「ゆりかご」を完成させる。幼虫は内部に巻かれた葉を食べて成長し、その中で(さなぎ)になる。葉の切り方と加害植物は種類によって一定している。



荒梅雨や宵待草の打たれゐる              岡村妃呂子
小流れの水草けふは活き活きと









綿菅や湿原の風みどりめく      佐々木終吉
晴れ上がる浅間の空に虹二重







仔を運ぶ親猫せはし梅雨の晴れ  柴山英人
木下闇雨粒ひとつ貰ひけり









句友逝く手がけし夏の花の中  竹渕てる子
初物のキャベツの甘さいただきぬ





ひまはりの花が画材や物理学 滝沢照香
星まつり雲の中なる宇宙船





直会の下戸も交へて夜の秋   山田公子
湯浴嬰を床几であやす夕端居













生涯をキャベツに賭けし農夫逝く 滝沢咲秀
変ったのはあなたとの距離走馬灯











警笛に青田震はす一車輌  山田邦夫
愛妻の聖地の肥沃キャベツ畑









白秋のからまつ歌碑やおとし文 柴山つぐ子
青梅雨や最終バスの燈ゆるむ













嬬恋村・たまだれの滝



嬬恋村・キャベツ野



嬬恋村・キャベツ野



妻恋し村・嬬恋村・愛妻の丘
お叫び台完成・愛妻に感謝の気持ちを込めて・・・・・




愛妻家宣言の嬬恋村・日本武尊と弟橘姫






次回 八月句会はお休みです

★ 八月十二日まで 当季雑詠 五句 柴山つぐ子宛投句

★ 九月は十九日(水)午後三時より バーベキュウ句会です
雑詠 二句 席題一句とします

煌めきの季節です。ご自愛の上ご活躍くださいませ(つ)









2009/7/30 句会会員 佐々木終吉 制作