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■山晴れの蔵の湿りや新走り
■山の日の綺羅をこぼして小鳥来る
■赤とんぼ追ふて追分道しるべ |
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武田 禅次
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■柳散る日ごとに透ける空の蒼
■話の穂折れし二人に虫時雨
■乱菊の糸の先まで濃夕焼け
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内田 寿子
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■暮れなずむ茜の空や鷹渡る
■灯を消すや風に尾花のそよぐ音
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岡村妃呂子
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■桜もみじ薄紅いろを包む風
■コスモスの風にくるまる吾娘はたち
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黒岩 清女
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■今年酒すぎ玉の香風に乗る
■銀杏黄葉影長くして家路かな
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佐々木終吉
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■秋深し森の生命の鼓動あり
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佐藤かず江
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■村と村つなぐ吊り橋小鳥来る
■農衣脱ぎ己の影と新酒酌む
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滝沢 咲秀
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■父と子と酌み交はす佳き月見酒
■行く秋やベランダに来る鳥の影
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野村みえこ
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■長き夜の至福の時間文庫本
■高原の風通り過ぐ草紅葉
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林 謙一
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■今年酒次つぎ加ふ浜談義
■稲架一連山ふところの暮らしぶり
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山田 礁
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■固唾呑む柿の空へと長梯子
■結界となりし在所の曼珠沙華
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山田 公子
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■びしばしは夫の造語や木の実降る
■空白となりし手帳や秋惜しむ
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柴山つぐ子
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■びしばしと音立ててをり青どんぐり
第60回バーベーキュー句会(2008年9月17日・柴山宅にて)
英人様が詠まれた句です。
○第60回北軽句会へリンクします。
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柴山 英人
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