TOP 35回 39回 40回 41回 42回 43回 44回 45回 46回
47回 48回 49回 50回 51回 52回 53回 54回 55回 56回
57回 58回 59回 60回 61回 62回 63回 64回 65回 66回
67回 68回 69回 70回 71回 72回 73回 74回 75回  76回 
77回  78回  79回 80回 81回  82回
 
83回  84回  85回  86回 
87回  88回
89回  90回  91回  92回  93回 94回  95回  96回
 
97回  98回  99回  100回   101回 102回  103回  番外編  104回  105回 
106回  107回  108回  109回  110回  111回  番外編  112回     


2010年 第83回 北軽井沢句会 戻る



画像バナー上で銀漢俳句会へリンクします。



第83回北軽句会 平成22年11月10日(2010年)

■会場 林宅  午後1時

兼題・帰り花 木枯 小春 2句  当季雑詠 3句








吾妻渓谷と八ツ場ダム
話題の八ツ場ダム。地の人は「やんばダム」と呼んでいます。
その過熱ぶりもつかの間で、あんなにたくさんの報道陣や観光客が来ていた八ツ場ダム周辺も、いまは紅葉を楽しむ観光客がまばらにいる程度になりました。

八ツ場ダム周辺の吾妻渓谷は今紅葉の見ごろに。2010/11/16撮影。





紅葉一色の吾妻渓谷・川・橋・紅葉のコントラストが素晴らしい。





北軽の美しい紅葉シーン



 
九品なる生を尋ねし返り花
宿坊に煮炊の匂ひ小六月
山鳩の屋根に番し小春かな





武田 禪次





 
木枯に浅間の煙定まらず
風の道見えて木槿の返り花







  内田 寿子




 
雨風に耐え隠れ咲く帰り花





  岡村妃呂子





 
布団干し陽の匂ひ満つ昼下がり
大根干す母の横顔美しき





  黒岩 清女





 
木道の踏めば鳴る音小六月
がまずみの実の熟れゆくや谷戸の径





佐々木終吉





 
木枯よちぎれる心受けとめて




  佐藤かず江





 
樹を伐って小春の空を引き寄せる
忍び逢ふごと二輪の返り花

 
  滝沢 咲秀




 
眼裏に返り花の紅ほのと燃ゆ 





  津田美代子




 
ゆっくりと時が流れる紅葉
二人して畑の片ずけ冬に入る





  土屋  政




 
小春日や雨に遅れし畑手入
行く秋やベランダに来る鳥の影 




  野村 明良 





 
農機具に鳥止まりゐる小春かな 






  林  謙吉

 



 
石蕗咲くや礁り返し潮煙 
冬がすみ寝釈迦に纏ふ山かずら




 
  山田  礁 





 
   
墾り道の楚々と咲きゐる返り花
凩や着物の裾の絡みぐせ





  山田 公子



 
釜飯の匂ふ峠や散紅葉 
単線のがら空き電車冬に入る
からまつ落葉金の針降る白秋碑









  柴山つぐ子
 
 


北軽井沢・11月の風景




ワイルドのな魚止めの滝




ナナカマドの実




浅間牧場周辺の紅葉シーン








冠雪の逆さ大浅間


浅間牧場・2010/11/24撮影



北軽・初雪・2010/11/11撮影
上3枚とも北軽在住で私の盟友の「プチホテル」のオーナーの画像です。






事務局だより

◎前回に続き、「銀漢」武田編集長の出席を頂き賑やかな句会となりました。
銀漢俳句会のページへ
銀漢俳句会・北軽句会編のページ

◎特に今回は初参加の四名もお迎えし総勢9名、会場も地元・北軽井沢に戻し新たな気持ちでの句会でした。

◎尚、これを機会に句会を運営する為の“ルール”を全員の承諾のもと、下記の様に決めさせて頂きました。何卒ご協力の程お願い申し上げます。

一、月の会費を現在の五〇〇円から一〇〇〇円に値上げさせて頂く事。(次回十二月より実施)

二、欠席投句も同様に月会費をお支払い頂く事。

三、句会は通常第二水曜日、会場はしばらく林宅。

四、会計担当は岡村妃呂子さん、句会報作成など事務一般は林謙一が担当する。

五、銀漢と北軽句会との関係は「現在“銀漢”を構成する句会としては十一句会が登録されているが、北軽句会もその中のひとつ」 という位置付けで有る事。


六、従って銀漢に投句する際は北軽句会で発表したものでも構わない。( 林 )


◎次回は十二月八日(水)午後一時より

 場所 林 謙一宅
         

兼題 (師走、飾売、雪)二句 当季雑詠三句

あとがき

月に一度同じ場所で同じめんばあで同じ・・・月並みといいます。芸術はフレッシュが一番です。やっと皆さんの意気込みが感じられるようになりました。自分たちの句会という熱い思いです。あせらず一歩又一歩を始めましょう。つ 







八王子・11月の湯殿川・花街道


2M以上もある皇帝ダリア


返り花


本当に小さく可憐な花。風に零れて仄かな香を残す。



1M以上もあるユッカ蘭。花街道のあるお宅に咲いていました。


真弓のピンクの実。昔は弓をつくっていたとか。実の中の紅い所は小鳥の好物。


まだ葉っぱが残っていました。




ハートの形をした葉。裏高尾では天を押し上げて700本の群生が綺麗でした。



高尾山の天狗の持っている葉団扇はヤツデです・・ネ。



八王子・拓殖大学のキャンパスの紅葉
2010/11/24 撮影・すべてが紅葉色に染まる日。




紅葉が散り染められていく、美しい瞬間・・・・






小さな湖面に紅葉が映ゆる。桜のシーズンも素晴らしい・・。

             


ちなみに・・・同じ場所の花のシーズンの画像


紅葉色に染まる晩秋




石の階段に散る紅葉が敷きつめる・・・。










北軽句会に寄せて・・
このページにご訪問頂き有り難うございます。北軽井沢に19年在住、そして去年(2009)の10月、この地、八王子の住人になって1年が過ぎて行きます。何とかここまで俳句を続けてこられたのは、北軽での皆様の(特に柴山つぐ子様)あたたかいご指導があった事でした。感謝しています。

街の暮らしはすべて【便利】で歳時記通りの花々が咲き、木々が歌い何よりも雪のない生活の体験は久しぶりでした。

便利さ故に失ったものも多く、北軽での不便さが、いかに素晴らしいかを実感しています。大浅間の懐に抱かれた19年の山家の暮らしは、ゆったりとした時の流れ、はっきりした四季折々の風景がすでに懐かしく、、愛おしいこの頃です。土のにおい、自家菜園で汗を流し採れたての野菜を食し贅沢な暮らしでした。


愛犬と山々をかけ、花の後の素材、木々の実、タチカズタ等のリースの素材を黄昏の大自然の中、採集した素敵な日々でした。




私の住む八王子の環境は、すぐそばに川が流れ、まだまだ自然が沢山残っています。私が付けたこの川沿いの道(湯殿川)を【花街道】と呼んでいます。川面に鷺そして白鷺が飛来し、昆虫たちが、小鳥たちの歌声も聞こえてきます。
カルガモが川波を泳ぎ、鯉が遊び・・約9キロの道沿いに四季折々の花々を見る事が出来ます。
この【
花かいどう】をペダルを踏む早朝、陽が射し影と一緒に走ります。気持ちのいい朝のいつもの風景です。まるで毎日が吟行の環境かもしれませんが・・・



花街道【湯殿川】



又・・・・・【わんこ街道】でも有ります。ペットをつれたご夫婦など、わんこと散歩する多くの人々に出会います。観察すると、わんこの顔とご主人の顔がそっくりな時もあり、思わず声をかけたくなります。

最近、ヤットこのわんこ街道でなんとーーーハチ公で有名な4才の「秋田犬」に遭遇しました。見た目は柴犬にそっくり。柴犬の2倍以上大きく立派な雌犬に思わずご主人に話しかけました。映画で見るよりも大きく・・・チョット感激でした。


老犬と出会うと2年前(北軽在住)愛犬を14才で「虹の階段」へ送り、思わず声をかけたりし、まだまだ涙腺がゆるむこの頃です。


私の勤務先の拓殖大学がこの湯殿川の起点で大きな池があり、水がこんこんと湧き四季の美し自然が池面に映え素晴らしい環境の森のキャンパスには7000人の学生が学んでいます。



俳句のおかげで、デジカメに収め、花の名を調べ、観察するようになりました。句の前は、見過ごしてきた自然も、ただ・・・通り過ぎて行く風景でしたが、今は小さな野草など見つけ、季語は・・名前は・・・等とものの見方がかわってきました。


特に今年は・・至る所で見られた【曼珠沙華】の美しさに驚かされました。紅の色の力強さ、芯の先まで凜として・・・畔道、山のなか、社、川岸、小さな道の横、城跡、そして・・・その群生は眼を見張るものがありました。感動力より生きる力を与えてくれそうな魅力あるシーンでした。特に初めて見る「狐の剃刀」。


驚いたのは、冬のシーズンでも、結構【花街道】には、色々な花々が眼を楽しませてくれます。見知らぬそっと咲いている小さな野草たち。

早朝の陽を浴びて自転車の影と共ににペダルを踏み花街道を走行する折、裸木の梢が触れあい、微かな美しい交響曲を奏で、いつもの飼い猫に挨拶をし、一軒の搾乳の牛たち、毎回同じ時間にすれ違う人と出逢わない日には少し心が傷み、キャンパスの野良猫が毎回お出迎え、百日紅通り、金木犀通りが現れ、晴れた澄み渡る日には遠富士が顔をだし、花街道のかかる橋の名前の数々・中でもお気入りは【山湯橋】。ちょっと温泉気分に浸れます。畦道が有り秋には【ひつじ田】の風景が残ります。







どうしてひつじというのだろうか。「日本国語大辞典」によると乾土、干土を乾いた土「ひつち」と読んでいた(東雅、名言通、大言海)。鎌倉時代頃の話であるようだ。それが刈った後、水を落とした田に生える穂を呼ぶようになり、ひつぢ、ひつじと変化していったようであるとネットは伝えています。






キャンパスから少し足を伸ばすと、昨年、フランスのミシュランが初の日本版ガイドブックを発売し、富士山と並び三ツ星に選ばれた山ということで、大きな話題を集めた高尾山。裏高尾の700本群生の【桂】。天を押し上げた黄葉シーズンの美しい風景。ハートの形をした葉がヒラひらりと零れる落ちる様はチョット感動的なシーンでした・・・。



裏高尾の沢沿いに珍しい野草のハナネコノメ (花猫の目)が咲き、高尾すみれ等野草の宝庫とか・・・。来年の春には是非裏高尾の住人に教えて頂いた【花猫の目】を探してデジカメに収めたいと思います。



柴山様は【持続は力】と言われ、北軽句会も平成15年10月に産声を上げて今回で83回。今年23年だから8年の歳月が流れいきます。確かに持続は力かも知れません・・・。メンバーも年と共に変わって行きます。ここまで続く句会はすべて柴山様のご努力の賜だと感謝致しております。
私は35回目から(平成19年)参加させて頂き4年の歳月。「時経る」街の流れの早さに追われて多忙な日々を送っています・・・・・。


第1回の句会報がなく、2回目のが手元にあります。暇な機会を見てHPにと考えています。これからも宜しくお願い致します。


2010/12/2 午前3時記  句会々員 佐々木終吉




2010/11/24 句会会員・佐々木終吉制作






TUGUKOAN KITAKARUIZAWAKUKAI      主宰・柴山つぐ子 戻る