■夕月の昇る気配や庭句会
■これと言ふ匂ひもなくて紫苑かな
■ひとつ灯に夜長句会の続きけり
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柴山つぐ子
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■寝観音の裾野を飾る花すすき
■秋出水あまりに変わる山河かな
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岡村妃呂子
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■つなぐ子の手のぬくもりや赤のまま
■赤とんぼ河原に群るる日和かな
■湖霧に遊覧船の見え隠る
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小林 好子
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■燈火親し万葉の歌なぞりけり
■長椅子に父身をゆだね盆の月
■月光や白寿の父に寄り添ひぬ
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中津川あゆ
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■句座の夕密かな音や木の実落つ
■バーベキユー句座のざわめき草の庵
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佐々木終吉
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■焼岳の色に染まりし蜻蛉かな
■それぞれの帽子の色や花野道
■虫食ひの桃剥く時はこはごはと
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佐藤かずえ
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■秋暑かな熊の看板川添ひに
■爽やかや山の湯に入る上高地
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佐藤さゆり
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■瓜揉んで生涯女を変へられず
■遠雷や踏ん切りつかず花を活く
■句会終へ昂りやまず露の夜
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滝沢 咲秀
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■両の手で包みて放つ赤とんぼ
■秋立つや水面に映る穂高かな
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山崎ちづ子
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■星月夜光が汚す街の空
■白百合の香を呼ぶ風のやはらかし
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山田 公子
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■暮れてより土間にいとどの夜の湿り
■溶岩原に産毛のやうな秋の草
■天空の里にか細き虫を聞く
△当日ゲスト吟
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山田 礁
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■浅間山萩とすすきを従へて
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黒岩 あきら
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■秋しぐれほのかに響く雨の声
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上原 けん
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■薄ぐもり色あざやかに水引草
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上原 妙子
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