■少年のしだいに真顔凧揚がる
■転がして浅間山を背に雪だるま
■鉢ものに寒九の水をほしいまま
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柴山つぐ子
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■返礼の葉書一枚筆はじめ
■産声の玻璃にみなぎり年明くる
■江ノ電や破魔矢の鈴の鳴りづめに
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中川冬紫子
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■初鶏の声聴く今朝の目覚めかな
■ひとまわり巨き艶良き達磨買ふ
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岡村妃呂子
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■おみくじの納め処や雪しんしん
■初詣堂にお護摩の炎立つ
■神妙にお数珠受く子や寒すずめ
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佐々木終吉
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■両の手で思わず拝す初日の出
■寒鴉朝日まっすぐ通り抜く
■虹色の乱反射かな雪の原
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佐藤かずえ
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■初富士を賜ふ遊船伊豆めぐり
■福寿草朝日に笑みて輝けり
■甘口の地酒のありて春の雪
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小林 好子
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■除夜の鐘吾子待つ重箱詰めてをり
■寒の朝夫婦茶碗の湯気からむ
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小林 尊子
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■お手玉の数え唄なりお正月
■子をあやす母の笑顔や福寿草
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山崎ちづ子
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■見せ会ひて顔が綻ぶ初みくじ
■くしゃ顔に涙まじりの初笑
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山田 公子
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■目つむりて指体操の初湯かな
■山里の岩盤浴に初湯せり
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山田 礁
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■初夢に名句を一句託しけり
■潦朝日が照らす初氷
■稀に来る手書きの年賀温かく
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黒岩 あきら
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■噛みしめて今年の雑煮いただけり
■初場所の呼び出しの声凛凛と
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上原 憲了
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■祝箸墨のかほりの名をしるす
■大和路の七草摘みて粥を炊く
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上原 妙子
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