■百年の鉄橋潜るさくら狩
■到着のSLに湧く花の駅
■城濠の水面占めたる花筏
|
|
柴山つぐ子
|
■桜蕊降りゐるガラシャの手水鉢
■毛を刈られにはかに羊胴震ひ
■御霊屋のすかし彫かな風光る
|
|
中川冬紫子
|
■みどり子のひとり物言ふ風車
■手を合はす静寂の中の百千鳥
|
|
岡村妃呂子
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
■大浅間堰落つ音や夕桜
■水門に集めて消ゆる花筏
|
|
佐々木終吉
|
■機関車を磨く車掌や桜東風
■あげ舟や桜吹雪の渦中に
■岩畳踏まれずに居よ雪柳
|
|
佐藤かずえ
|
■木の芽風しぶき飛び込む川下り
■SLの汽笛つんざく春の旅
|
|
佐藤さゆり
|
■背山昏る古刹の門や花こぶし
■脱ぐ時に花のひとひら花衣
■藻の影を塒にお玉杓子かな
|
|
小林 好子
|
|
|
|
■被災地の生き抜く強さ下萌ゆる
■けもの径ながむる窓辺風光る
|
|
小林 尊子
|
■赤飯に大粒の豆入学す
■ライオンが飛び出す絵本春うらら
■浅間嶺に白きを残し畑を打つ
|
|
山崎ちづ子
|
■霞立つ観音堂の萱の屋根
■おだやかな木々の間に間に風光る
|
|
鳴釜 和子
|
|
|
|
|
|
|
■摘草の笊を抱へて里ぐらし
■ 音も無き小川の流れ水温む
|
|
黒岩 章
|
■山間の雲の谷間や風光る
■蒲公英の岬いちめん咲き満つる
|
|
上原 妙子
|
■花冷えやひとりテラスの秩父酒
■神前の木々の芽ぶきに己見む
|
|
山口 茂
|
■花人の乾門へと雪崩れけり
■信楽焼の田を抜くたぬき風光る
■真白なる浅間の嶺や山桜
|
|
山田 礁
|
■花めぐり疲れ身癒す憩い石
■ぶらんこの座り心地を確かむ子
■桜東風茶屋の掛け物揺れ通し |
|
山田 鯉公
|
■吾もまた山辺育ちよ山桜
■糠雨にゆくりと目覚む名草の芽
|
|
湯本 半才
|
|
|
|
■竹林の光のこみち風薫る
■街川の水面賑はふ花筏
|
|
星野恵美子
|