語られぬ裸足詣りや雲の峰
寄り添へる河骨句碑に昼ちちろ
御神湯足したたらす秋暑かな
即身仏おはす御山の水澄めり
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柴山つぐ子
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鬼やんま先達めける翁道
足湯して又もや秋の蚊に刺さる
ビル街の公園にはや秋桜
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中川冬紫子
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溶岩原に高原の風虫の秋
蜻蛉来る旧軽銀座の雑貨店
爽やかや葛布綾なす機織女（掛川）
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小林 好子
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爽やかや浅間小浅間くっきりと
商ひを愚直に生きて爽やかに
杜を過ぎ空の広ごる花野かな
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山田 礁
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秋澄むや久々仰ぐ浅間山
ゆったりと一人の時を夜長かな
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岡村妃呂子
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落蝉をそっと根元に返しやる
雨宿り肩譲り合ふ夕立かな |
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黒岩 章
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子ら来たり門火の意味をまた子らに
秋雨に畑のものらは種を付け
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小林 尊子
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警策の音の響きや寺の秋
頑固さの置き去りにして男郎花
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佐々木終吉
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校長の借り物競争運動会
ほっこりと小昼にまろぶ衣被
餌台の栗鼠の通ひし胡桃かな
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佐藤 栄子
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虫の音に癒されてゆく闇の中
鳥群るる山法師の実赤きかな
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佐藤かずえ
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風に乗り塩辛とんぼつるみをり
鬼やんま風を切ったる富士の里
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武井 康弘
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台風の風にあおられ木々の鳴く
秋風鈴穏やかなりし音色かな
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星野恵美子
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天高し子の声弾む竹とんぼ
秋雨に出番を待てる外箒
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山崎ちづ子
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轟音にまさる歓声諏訪花火
行く夏や馴れぬ留守居のもどかしく
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橫沢 宇内
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