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2017年 第152回 北軽井沢句会 戻る




第152回北軽井沢句会 平成29年 (2017年) 


 平成二十九年一月十一日(水)午後六時初句会

場所 浅間高原別荘管理事務所 

兼題 新年一般 五句









嬬恋村のポスターに登場したビュー・スポット・キャベツ野。




三が日山家に満つる子らのこゑ            

焼き方は男の子女の子の雑煮餅

年賀状えにしの人の集ふごと









 
柴山つぐ子 


とりあえず眉は描きたり年迎ふ
            
淑気かな夢にも母の割烹着

駘蕩と阿蘇五岳たり初景色






  中川冬紫子
初東風や鴉の羽音昂ぶりて
              
逃げ回るどんどのけぶり風の子ら

待春の海へこぼるる湯宿の灯







  小林 好子
実朝忌いざ鎌倉を寝正月
               
田の雪を黒に滲ます鴉どち

名にし負ふ関八州の初浅間







          
  山田  礁 
獅子舞に咬まれ帝釈天の昼
              
ここいらが頃合ひ凧の糸たぐる

早いくつ老ひのしくじり年始




  
  岡田 久男
目標はほんのささやか春を待つ
            
夫婦のみ二人で祝ふお元日





  岡村妃呂子



初日の出去年の疲れは御破算に
            
お降りの喜びあふる天使の舞






  小林 尊子
初音聴く梁に溶けゐる千社札
             
淑気満つ願ふ心や護摩供養

初東風やお数珠受く子の頬紅し
 



    
  佐々木終吉
蠟梅や抱える程に活けられて
             
子につられ身をよじらせて初笑

駅長が名産売りに初電車
  佐藤 かずえ


      
 
 


            
   
菜畑に恵みとなりて寒の雨
            
古時計音も凍れる夜の闇





  武井 康弘 
              
幼子の睫毛ぬらして初日受く
           
厄払ふ煙の中の一人かな







  山崎ちづ子 
寒暁や大地目覚めの声がする
           
蹴球や今日も勝ち抜く七日かな






  横沢うだい

   


 

●句会当日は鏡開きの日。稽古始めでもありお汁粉を食べる日とも解釈して、お餅を焼きお汁粉を頂きながらの初句会となった。楽しくなければ俳句じゃないをまさに実践。ゲストお一人見学にみえた。(柴山つぐ子)


★次回は二月八日(水)午後六時 管理事務所
 兼題二句 節分 針供養 当期雑詠 三句


★穏やかなお正月のめでたさも過ぎ日常が戻りつつあります。季節の運行は 待ってくれることもなく実に淡々としています。寒に入リ色々呼び名さえも めでたさの初からまたたくまに寒に移行しています。
 初鴉も寒鴉 寒雀 寒卵 寒椿 寒紅 水でさえ寒の水等々、こんなことが俳 句の面白さと思います。 俳句は季節の管理人。細やかな心で、温かな眼差しをもって自分の目、自分の言葉で暮しの中の自然や人や物事のアレコレを 日常のひとコマを言葉に替えていきましょう。
 北軽句会がますます楽しく和を持って一歩の前進と穏やかな輝きがありますように。今日も美しい白銀の世界です。お寒さの折くれぐれもご自愛頂き、ますますのご健吟をお祈りいたします。           
                            
                              (17.1.15.つ






      







2017/1/15 更新





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