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2017/3/15更新 


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第154回北軽井沢句会 平成29年 (2017年) 


平成二十九年三月八日(水)午後六時半

場所 浅間高原別荘管理事務所 

兼題 二句 啓蟄 雛一般 独活 当期雑詠 三句




R・146から撮影。


浅間園から撮影





嬬恋村のポスターにもなったビュースポット・キャベツ野




千両の里に吹きしか雪解風(井上井月)
       
沢音のとよもす山家春の雪

虚子庵の茶受けに出さる雛あられ









 
柴山つぐ子 


ひと部屋は琉球畳雛飾る               

独活の灰汁真白く抜けて輝けり

春うらら檻を抜け出すハムスター






  中川冬紫子
道草の子の口笛や葱坊主       
       
雛あられひとつぶづつの味をかむ

芽柳の眩しきながれ勇の碑 (近藤 勇)








  小林 好子
落人の雛の出迎ふ湯治宿               

葉も皮も独活のきんぴら酒盗とす







          
  山田  礁 
啓蟄や出し忘れたる葉書捨つ            

椿落つ碑文の彫の深きかな

縄跳びの土打つリズム春の昼




  
  岡田 久男
夕暮れの空に帰雁のくの字かな            

スーパーの棚の匂ひや山の独活










  岡村妃呂子
頬あたる風に誘はれさくらとカーデガン        








河上 和子
香り立つ小鉢に楚々と独活よごし           

荒土に何やら動く啓蟄日






  小林 尊子
パンの香の満つる厨や春の雨            

雛の灯の滲んで点る蔵の街



    
  佐々木終吉
春の雲きつと何かを乗せて来し            

春服のあわき水色けふの空
  佐藤かずえ



      
 
沈丁花姉との会話切りも無く            

神宿るてふ力石春の風
  佐藤さゆり




            
   
幼児の瞳に雛の牛車かな              

啓蟄や我が家の虫はまだ覚めず





  武井 康弘 
              
小さき手で小さき口へと雛あられ          

菜の花を挿して日差しの集まりぬ






  山崎ちづ子 
遠くから春の足跡ま近にす            

病室の窓辺に吊す紙雛


  横沢うだい

   


 
○次回 四月十九日日帰り吟行 初桜と須坂市動物園
 集合 朝八時半 管理事務所 弁当持参 会費 千五百円
 句会 一茶記念館の予定


◎日差しは春ですが高原の春はまだまだ厳しいものがあります。さりながら啓蟄のこえも聞くこの頃、まだ雪景色ではありますが行動しようの気配となり次回は日帰り吟行、そして六月には一泊吟行のプラン成立となりました。(柴山つぐ子)

                     
★アラカルト★                
文章を書こう。言葉を磨こう。というコトでその月の句会の中での自句自解 又は選句の中での特選句鑑賞 葉書位の言葉でチャレンジです。


千両の里に吹きしか雪解風(井月) 柴山つぐ子

山崎ちづ子                         
此の句 春になって井月の過ごしたあの信州伊那の里の広々と続く
田園風景に雪解風が吹いている事であろうかとの句。川の音、井月が歩いたであろう山河、句会での一泊吟行を懐かしくおもいださせて頂きました。


  
小さき手で小さき口へと雛あられ  山崎ちづ子

山田 礁                        
一読なんとほのぼのとする句であろうか
平明で情景もすぐ浮かぶ桃色の粒が口からはみこぼれるなどと想像もし雛段の前ではしゃぐ児の姿、一家団欒の様子もうかがわれる。



小さき手で小さき口へと雛あられ  山崎ちづ子

佐藤さゆり                         
初孫の誕生ま近となっていますが、まだ見ぬ孫もきっと此の句のようにするのだろうと思い、この句を選びました。

 

                                 (17.3.11.つ)

           
 

 








2017/3/15 更新





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