5 キャベツ取る浅間の裾を拡げつつ
3 避暑の椅子にもそれなりの歳月が
3 緑陰の深さ広さも軽井沢
3 嬬恋といふ名ゆかしきキャベツ畑
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伊藤伊那男
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伊3 雨あとの先へ先へと花かぼちゃ
伊 風貰ふ盤水句ある扇かな
3 何ごとも心のままに心太
2 新じゃがの探り堀りする昨日今日
1 運び来し虚子の気配や夜の秋
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柴山つぐ子
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1 夏の雨溶岩の裂け目へ深く滲む
1 松明草灯れる雨の山家かな
1 夏の雨溶岩(らば)の裂け目へ深く滲む
1 松明草灯れる雨の山家かな
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天野 小石
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つ1 木苺の甘酸つぱくて乙女めく
1 隠元豆を一つ残らず収穫す
1 雨涼し庭のタープをピンと張る
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今井 麦
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伊1 横に来て猫大人しき避暑の雨
2 トマトの香広がり雫の上りけり
2 秋近し虚子の好みの花を植ゑ
1 サルビアや鉄板に熱ゆきわたり
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太田うさぎ
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つ 三つ四つと香をつぐ家の茗荷の子
つ 血管の太き鉢植茄子の花
3 歓迎の雨もやさしき夏館
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大野田井蛙
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1 日盛に嬬恋の里友の庭
1 夏の夕久久会える句の友に
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岡村妃呂子
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伊 鳥声に目覚むる森の避暑の家
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河上 和子
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2 木漏れ日の静寂破る蟬しぐれ
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黒岩 茂子
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3 数ならぬ吾も加へし暑気祓ひ
伊1 気配りの女主の避暑の家
1 雨あがり香り漂ふ草いきれ
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小林 尊子
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3 嬬恋の翠雨にけむる避暑の宿
1 庭隅の土を掘り分け茗荷の子
1 夕立の館に集ふ人いきれ
1 めぐり木て庭を潤す松明草
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小林 好子
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2 夏句会歓迎の輪や雨走る
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佐々木終吉
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4 もてなしは田舎料理や避暑の家
1 万緑の吸ひ込む清気沁みかへる
1 おりおりの百花斉放夏館
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佐藤 栄子
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つ1 虎の尾やおだやかなりし時流る
1 山紫陽花師の教え受け輝けり
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佐藤さゆり
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伊つ2 師の短冊先師の色紙夏館
伊3 歓迎の大幕二枚ダリヤ咲く
伊3 てのひらをはみ出し柴山邸の紫蘇
1 降るほどに真赤に燃えてたいまつ草
1 鎌原や夏鶯の澄みしこゑ
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武井まゆみ
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1 勇水やサラダに添へしトマトかな
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武井 康弘
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伊つ 御守りの揺るるリュックやキャンプの子
伊1 苔青む鬼押し出した溶岩に
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辻本 芙紗
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つ2 北軽の瀬音になじむ釣舟草
5 行く夏の雨を両手に地蔵尊
1 句でつなぐ再の出会ひや松明草
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中野 智子
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伊つ2 昭和残像山盛りのふかし芋
1 思ひきり傘の水切る草田男忌
1 でこぼこの岩のあはひに花さびた
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松代 展枝
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4 戻り梅雨火の山包む雲幾重
1 右に巻く隠元豆のたれ下り
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山﨑ちづ子
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伊2 師は風を連れて到るや鳴子百合
伊つ 植ゑ覚へなくば飛火か松明草
つ 真白なる句帳たばさみ手にビール
2 隠元の撫づれば応ふいまだしや
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山田 礁
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1 青葉打つ雨音せわし深き森 |
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横沢 宇内
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