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2018/10/15更新 


2018年 第171回 北軽井沢句会 戻る




第171回北軽井沢句会 平成30年 (2018年) 


平成三十年十月十、十一日(水、木)

集合 万座鹿沢口駅 午前七時

良寛、一茶を訪ねる一泊吟行





良寛記念館
photo by  Udai



浅間山・晩秋


キャベツ野




●第一回 宿題句会


長月や濱頭廬さまの目の窪み
              
一人家に帰宅の灯り秋の暮


 
柴山つぐ子 


 
 
   
 
 
 
地平線端からずっと秋の色         
             





  河上 和子
 
 
手土産は母の秘伝の栗おこわ
       
名月や父母眠る丘の上




  黒岩伊知朗

 
 

田守終へ案山子旅立つ畑の神       
           



  小林 尊子 
    


 

 


 


 

黙々と絵を描く子らや秋うらら      
         

       





  佐藤かずえ
      

 
                
新米のふるさと産も店に有り       






  武井 康弘 
              
手作りの栗ようかんに友来たる      
         






  山崎ちづ子 
秋彼岸記憶の中の母の笑み        
     


  横沢 宇内

 
 
   



●第二回 良寛句会


秋潮のけふ穏やかに出雲崎
        
五合庵ぬれ縁に聞く虫しぐれ
    
心経の筆の流れや秋さやか

てま里持つ良寛像のあたたかし


 
柴山つぐ子 


 
 
   
 
 
 
良寛さま座して眺むる秋の海
       
渓深く吊り橋ゆるる初紅葉

秋夕焼け石積み続く漁師町                
             





  河上 和子
 
 
国上寺紅葉の庭の仏達
          
弥彦社の菊花展待つ参道に




  黒岩伊知朗

 
 

秋深し良寛偲ぶ筆のあと

         
国上寺のぼる参道萩ゆたか
       
佐渡に向く母のふるさと秋思かな
           



  小林 尊子 
    


 

 


 


 

秋蝉の暗がりの径五合庵
         
日本海見下ろす丘の新松子

虫時雨弥彦神社の遠灯      
         
秋の蚊や音ひとつなく挿しまくる
       







  佐藤かずえ
越後路の行く先々に柿たわわ
       
峠路を越えて棚田の野菊かな




       
佐藤陽一郎

 
                
芒原道路側へとはみ出せり                               






  武井 康弘 
              
円なる仏の頬に秋灯
           
五合庵良寛句碑に小鳥来る






  山崎ちづ子 
吟行の旅籠の窓に虫時雨              
     



  横沢 宇内

 
 
   






●第三回 一茶句会


出し物は華厳の滝とや菊まつり

        
すべからく一茶一茶と紅葉どき

色変へぬ松に立ちたる一茶像

句敵と呑む珈琲の熱きかな


 
柴山つぐ子 


 
 
   
 
 

 
蕎麦好きのすする口もと秋香る                
             





  河上 和子

 
 
角栄道桜紅葉の山いくつ           



  黒岩伊知朗

 
 

青柿の実る庭先俳諧寺

            
団栗みち一茶の墓に南無阿弥陀
           



  小林 尊子 
    


 

 


 


 

銀杏に後ずさりかな明専寺          
実山椒一茶の庭に香り立つ
       







  佐藤かずえ
道端の色ずく草に雨そそぐ

          
土手に這ふ草の色ずく信濃川



       
佐藤陽一郎

 
                
参道に菊人形の支度かな                 






  武井 康弘 
              
地に伝ふ米山甚句秋の旅

           
団栗に足をとられて一茶墓

天井句畳みの軋み秋湿り

短冊の一茶の文字や秋惜しむ





  山崎ちづ子 
毬栗の屋根にこぼるる一茶堂

         
日ざし出て紫苑輝く一茶堂           
     
  横沢 宇内

 
 
   






●欠席投句


 
 
秋時雨けふも歩ける万歩計

          
結界のごとく囲を張る秋の蜘蛛






  小林 好子
秋明菊乏しき庭に凛と立つ

           
桂郎忌床屋で村の噂かな







   山田  礁 
二人目は産着で抱かる千歳飴

         
定番はちゃんちきおけさ秋祭

  岡田 久男






 
ほろ酔いの夫の小言や温め酒

         
浅間山見る度ごとの霧の中


  岡村妃呂子
 
 
 
 
   


      
川波の明るき堰や秋うらら

          
自転車の駕籠に溢るる秋の声






  佐々木終吉
秋日和御数珠頂戴膝まづく (善光寺)

   
秋うらら目の離せない子守りかな

  佐藤さゆり


   


 

 






★十月の定例は年一度の一泊吟行でした。出雲崎の良寛禅師を信濃の一茶翁を訪ねる二日間三十句の挑戦でした。
 作句、選句の三回の句会は苦しみの中にも充実感溢れる幸せ な時を共有することができました。(柴山つぐ子)


★次回定例句会
 日時 十一月十四日午後六時より
 場所 浅間高原国際別荘村コテージ リトルラビット                         
兼題二句 七五三 帰り花 葱 雑詠二句 席題一句
●当日、大倉句会幹事小野寺清人同人がご来村され、温かな交流とご指導をいただきます。心して勉強して来て下さい。



★★あらかると☆★、
 良寛 一茶を訪ねて                    黒岩伊知朗
秋の雲が気になる吟行でしたが出雲崎、国上寺と良寛ゆかりの地を訪ねて弥彦神社の参拝後、宿での夕食を挟んでの句会九名参加で盛り上がりました。
翌日は信濃町での一茶ゆかりの地をたずねての句会も盛大で新参の私には良き勉強の二日間でした。今後も良き句をと思う心を大事にしたいと思います。



秋の吟行                            山崎ちづ子
十月十、 十一日と恒例の一泊吟行、新潟へと向う。良寛記念館に着くと秋茜が迎えて呉れる。良寛像は優しい眼差しで沖を見つめておられる。その先にはうっすらと佐渡が見え心温まる気持ちとなった。昼食後国上寺、五合庵へと。山はみごとな虫時雨絶好の吟行日和となった。宿につくとすぐに宿題十句の第一回句会。夕食後当日句の二回目句会ほっと一息。翌日八時に宿を出て一茶の信濃町へと。土蔵のある庭は句材となる花や木の実がいっぱいで一茶の人柄を感じるものでした。後一茶記念館へと。昼食後一茶の墓参りとなり線香とお酒そして一人ずつ一茶句を唱え供養の気持ちを捧げました。記念館で三回目の一茶句会を終了。帰路へ。先々で暖かく迎えていただいた多くの方々、ゲストの内田さん、バスの横川運転手さん
幹事の河上和子さん。黒岩伊知朗さんお世話になりました。
そして句会の皆様お疲れ様でした。


●二日間をしっかりと過ごして家族のような連衆でした。俳句されど俳句ではありますが深いものがありますネ。俳句の神様に先人衆に感謝をささげます。
                           (18.10.15.つ)




2018/10/23   上毛新聞に掲載されました。


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2018/10/15     更新



 


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