犇めきの音聴こえさうキャベツ畑
ひと日とも言へぬトマトの育ちぶり
荘畑の日の差す処じゃがの花
葉の先に乗りてこぼるる青蛙
|
柴山つぐ子
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
夏草や土塁の底の群雀
二歩三歩移して傘の立話
朝顔の彩の清しさ昇りゆく
|
小林 好子
|
|
|
園児らの絵文字きらきら星祭
小屋開けや晴る日曇る日蝉しぐれ
天蚕の今朝より糸を吐き始む
|
岡田 久男
|
短冊の願ひは同じ星祭
天気予報又々はづれはたたがみ
|
岡村妃呂子
|
草いきれ雨上りたる湖畔かな
ゴールへとタオル片手に玉の汗
|
黒岩伊知朗
|
手振り真似身振りを真似て盆踊り
外国語飛び交ふ高原キャベツ畑
甘き香や手に綿あめの星まつり
|
黒岩 清子
|
初キャベツ笑顔と共に届きたる
泣きやみて葉っぱ寝床の青蛙
|
黒岩 茂子
|
七夕に生まれし倅四十過ぐ
月見草君のごとくと思ひけり
|
小林 尊子
|
七夕や願ひはみ出す子らの声
亀鳴くや渇水ダムに暮しあり
|
佐々木終吉
|
|
|
善かれしと言ひしが齟齬に水中花
秘めごとは蛍袋になげかけり
|
佐藤 栄子
|
|
|
夏草や人踏み入るるすきの無き
ひまわりや種となるまで立ちつくす
|
佐藤かずえ
|
甘藍の佳き育ちぶり抱きかかへ
梅雨晴や歴史を語る五重塔 |
佐藤さゆり
|
|
|
|
|
|
|
七夕の願ひを込めて短冊に
百合の花ビール瓶に挿して見る
|
武井 康弘
|
|
|
塩味に頷き食ぶる鯖の鮓
花南天ふれて崩るる手の平へ
|
山崎ちづ子
|
潜り方読みては潜る茅の輪かな
マラソンに声援送る虹二重
|
横沢 宇内
|
向日葵の似合ふ青空待ちこがれ
我が里は山開きなし磯開き
|
山本 好見
(ゲスト)
|
|
|
|
|
|
|
|
|