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2020年 第195回 北軽井沢句会 戻る


第195回北軽井沢句会  (2020年)

  令和二年十二月九日(水)午前九時半 管理事務所   

兼題

風花 湯たんぽ 古暦 着ぶくれ 当季雑詠二句 席題




 
 Photo by Udai  2020/12/1 撮影



師走来る我が晩年のうそ速き
          
冬りんご丸かじりする父ありき

日向ぼこだんだんうとうとしてきたり          



  柴山つぐ子


 


名画だけ額におさまる古暦
          
お歳暮の北より南よりの味

歳時記を書架に返して毛糸編む







  小林 好子 
着ぶくれて人に優しくなりにけり
        
禍を封じ込めたき古暦

茶の咲いて洗濯日和つづきたる








  中川冬紫子

もてなしのそつと刺し込む湯婆かな
                
電飾の明滅庭木クリスマス

坂道の立ち漕ぎ競ふ冬の朝



  佐藤 栄子
     




 

やかんの湯注ぐ湯たんぽ祖母健気
        
退院の主帰へる家花八ツ手

たれ恨む疫病と越す年の暮






 
  岡田 久男 

未熟児に湯たんぽ三個昔のこと
        
部屋を出る誰の顔にもマスクかな






 
  岡村妃呂子

結び昆布ほどけて沈むおでん鍋
         
あと一枚残して軽し古暦








 
  北川 京子

着ぶくれて車の座席そつと下げ
        
白川郷の夕餉の席やすきま風          

         
  黒岩伊知朗
 



 

 
天を突く針葉樹の森十二月
           
足なへの母の背ナ抱く日向ぼこ
         
               

  黒岩 清子
          

   
           
 
   
 

明るさが障子に映る雪の朝
           
白猫の七匹そろい日向ぼこ

     


 
  小林 尊子 


 
      
     

大浅間雲のまにまに綿帽子
           
風花や駒の音消ゆる幼き日

大見得を切つて顔見世年つまる








  佐々木終吉
着ぶくれて夜半に来る子を待つ駅舎
      
ふぞろひを床にころがす冬りんご







 
  佐藤かずえ
窓拭きの透き通るまで冬びより
         
床拭きの無心となるは大掃除

  佐藤さゆり 





 
    
 
 

湯たんぽを蹴飛ばし朝は床の外
         
庭に出てきしむ音する霜柱

          






  武井 康弘
 

着ぶくれて転げ回る児へそが見え
        
日向ぼこ歳時記めくり時過ごす

        




 
  山﨑 伸次

木の葉散る山の匂ひの風吹けり
         
日溜りを分け合つてゐる冬すみれ

湯たんぽや深き眠りに誘はるる

 




 
  山﨑ちづ子

信州路真つ赤な頬つぺ冬りんご
         
昼休み浅間見上げて日向ぼこ





  横沢 宇内 
     

  

今年の納めの句会となりました。季重なりに気をつけ歳時記をよく見る事が大事という事でした。勉強会では島崎藤村の詩を俳句にも通じるところがあると何度も大声で読んでみました。(山﨑ちづ子)                   

           

★一月の句会  一月十三日 (水)午前九時半  管理事務所

 兼題  新年一般 当季雑詠二句  席題

 忘年会・総会について  先月の会報でお知らせしました忘年会は新型コロナの感染拡大により安全面を考慮し中止と致しました。総会は会計報告・新役員等滞りなく終了しました。事務局長山﨑ちづ子・会計黒岩清子が引き続きつとめさせていただきます。 

        

 あらかると

       俳句誌「俳壇」より抜粋               

「多作をしなくてはいけない。多作は力になる。多作の中で自分でも意識してなかった様な作品ができる。それが本物なのだ。」という文章が載っていました。多作多捨で来年もがんばりましょう。(山﨑ちづ子)

冬本番を迎えます。標高千百米の高地です。雪を待つこの頃です。百九十五回目の句会「難しい言葉は使わない」足は足、青は青で。大変な年となりましたが俳句で元気をもらいました。「あるがままを人間の理屈を入れずそのまま言葉に置き換えるのです。けっして自分からものを言ってはいけません。」ある人の言葉でした。

一年間お世話になりました。どうぞよいお年をお迎え下さい。

                        (20.12.11.つ)

△小さなコラム・・・。
                      

北軽井沢句会に寄せて

2020年コロナ禍で俳句会も大変な時期。
北軽井沢に産声をあげるたのが2003年10月。残念ながら資料がございません。北軽井沢に小さな俳句の火がそっと燃え始めた記念的瞬間でした。
第2回は11月21日。つぐ子主宰のご主人の英人様も参加されていました。当時会員は11名。現在が195回を迎えました。現在19名。17年の歳月が流れて行きます。今は才能に満ち溢るる会員がおられ力強く感じています。英人様は2012年まで在籍されていました。

私は北軽で20数年ペンション経営時つぐ子主宰とは良くペンションに来られてのお付き合いがありました。そんな関係で2006年第35回9月恒例の主宰宅のバーベキュウ句会(後に柴山山荘句会へと発展)に誘われたのが初参加でした。それがきっかけでHPを立ち上げ現在に至っています。
それまでの記録は手書きの句会報で現在の記録では第2回のみ残っています。リンクします。

俳句のはの字も知らずの入会でした。その頃の主宰は鎌倉の「春耕鎌倉俳句」との二足わらじでした。つぐ子主宰の先生、皆川盤水主宰の句会です。銀漢の伊那男主宰もおられました。

令和2年冬。メディアでは冬キャンプが話題に。その焚き火を見つめるだけで心安らぐブームのご時世・・。
その小さな焚き火の如く絶えず燃やし続けてきました。目に見るえない程の努力と継続力の積み重ねて小さな焚き火を消さぬように常の北軽の小さな枯れ木をくべ続け今までもその小さな火は消えずに燃え続けています。頭が下がります。

主宰は何時も「継続は力」をコンセプトに目に見えぬ小さな努力を重ねて頑張ってこられたと思います。2003年の会員は当時のメンバーは私一人になりました。ずっと見続けた句会ももうすぐ200回を迎えます。私はペンション20数年経営後、2009年には八王子へと。

2011年第92回柴山山荘句会から銀漢俳句会の小諸での日盛り句会でのお疲れの所、帰路に参加されるようになりました。銀漢俳句会が2011年発足。北軽句会のメンバーも銀漢俳句会に入会。この北軽句会のご縁で銀漢俳句会のHPも担当させていただいき10年の歳月が流れていきます。

北軽句会2012年会第100回記念には小さな冊子も出す事も出来ました。

つぐ子主宰は銀漢俳句会との懸け橋として活躍されいてます。銀漢新年会でのつぐ子主宰の存在は大きく安心感を与えてくれ会員の方からやさく声を掛けていただきました。
本当にこの17年間を振りかえると色々な事が思い出されます。小さな目に見えぬ努力と忍耐力の強さ、北軽の灯し続けた小さな炎はまだまだ燃え続く事をお祈り致します。
本当にお疲れ様でした。感謝致します。2020/12/13 記


原点の手書きの句会報。

第2回北軽句会 平成15年11月21日(2003年)



第35回北軽井沢句会
2006年9月21日
庭句会(柴山山荘句会)の原点。




リンクします。
柴山山荘句会 15名様参加


第92回北軽句会 2枚とも銀漢俳句会の参加された初の柴山山荘句会
2011/7/31










2020/12/13   更新

 


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