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第199回北軽井沢句会  (2021年)


第百九十九回北軽井沢句会会報

        令和三年六月九日(水)  午前十時 管理事務所

        兼題(二句) 短夜 十薬 父の日 夏木立 雑詠(三句)




    

















  郭公来ていつもの平和取り戻す
         
  父の日のパパと呼ばるる吾が子かな

  どくだみの老舗の床に飾られて

  嬬恋の波郷句碑の辺夏木立
         



  柴山つぐ子
  十薬の匂ひまみれの靴洗ふ
           
  短夜の自作自選のととのはず

  牧場に移動雑貨屋風薫る



  中川冬紫子
   
 

 

  初夏の素人劇に応募せり
            
  青芝の昨夜の滴光りをり

  十薬の供花なき墓のしめりかな





  佐藤 栄子
  短夜や鍬すく音の聴こへをり
          
  かけて来る子の足音や若葉風

  荒れ田からどくだみの花匂ひ立つ
  山﨑ちづ子





 

  十薬や祖母の急須に香のかすか
         
  父の日や牛引く父の肩の綱

  夏草ぬくどの一本も憎からず



  岡田 久男 

 

 

  短夜や読みかけの本伏せしまま
         
  十薬や好く人あれば忌む人も

  母さんを仲良く待つや燕の子           




 
  北川 京子
  短夜にワイン片手に詩を詠む
          
  青い海サーファーたちと白い波

  湘南のカモメに混じる人の群れ 









   木下 誠司
  短夜やふる里出でて半世紀
          
  手花火の幼児の瞳輝けり

  テント出て朝一番の化粧かな
        
  黒岩伊知朗
 




 
  凶作を案ずる母や藤の咲く
           
  父の日や仕事帰りの立ち飲み屋

  どくだみや犬の鼻先匂はせて







  黒岩 清子
       
   
      
     
  登山道白くなだるる山法師
             
  父の日やグラス傾け今は亡き

  夏兆す樹齢百年時の声





  佐々木終吉
   昼の池大の字で寝る蟇
              
  切り株の椅子の丈越す姫女苑

  束ねても風吹き抜ける矢車草





 
  佐藤かずえ

  山吹に母の面影七七忌
               
  アイリスの可憐さ見とれ一目惚れ

  桑の実の即き落とすは懐かしき





  佐藤さゆり
  父の日にテーマいただき句会入り
          
  青空になれない舞いのつばめたち






  山﨑 章一

    
 
  家蔭の白際立ちてどくだみ草
            
  父の日や遺影の父をとおに越し

  梅雨晴れの緑眩しき嬬恋路








  山﨑 伸次

  短夜や枕の下は父の夢
               
  十薬や犬の散歩は運を生む

  麦の秋まもなく雨に濡れにけり

  武井 康弘
 

 



 
 
   
  黒斑山隅まで晴れて夏の蝶
             
  芒種はや夕景映す八ツ場ダム

  早苗束投げしところや逆さ富士




  横沢 宇内 
     
 


 
 コロナ禍ゆえお集まりは短時間で過ごすことに。持ち寄りの句はつぐ子が引き受け句会なしということで。
二百回記念句文集の原稿あつめとなり早めの解散でした。句文集編集が始まります。(柴山つぐ子)

★七月の句会     七月十四日(水) 管理事務所
   兼題(二句) 青蜥蜴 夏帽子 ソーダ水 蚊遣火 雑詠(三句) 席題(一句)

★うめくさ
 二百回記念句文集の編集が始まります。
  六月15日(火)つぐ子、清子、伊知朗、誠司、京子
    16日(水)つぐ子、かずえ、清子、伊知郎、栄子、ちず子、伸次
  お忙しいところご都合つけてくれました。
  あつかったり寒かったり気候は不順です。ご自愛の上ご健吟下さいませ。
                                     (2021.6.11 つ)


 











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